育休 養子 給付金いつから?受け入れ開始日と申請手順【2025年最新】

育休 養子 給付金いつから?受け入れ開始日と申請手順【2025年最新】 育児休業制度

養子を受け入れた場合、育児休業給付金(育休給付金)はいつから受け取れるのでしょうか。実子との育休とは異なり、「縁組日」が起算点になるという点が最大のポイントです。本記事では、給付開始日の判定基準から年齢要件・必要書類・ハローワークでの申請手順まで、2025年最新情報をもとに徹底解説します。


養子を受け入れた場合の育休給付金「開始日」は縁組日から

育休給付金の給付開始日について、実子と養子では大きな違いがあります。実子の場合は「出産日」が起算点になりますが、養子の場合は「縁組日(養子縁組が法的に成立した日)」が休業開始日となり、給付開始の起算点になります。

検索して「養子を受け入れたら給付金はいつから?」と疑問に思っている方に、まずこの一点を明確にお伝えします。縁組日=給付スタートの基準日です。


出生と縁組日の違い——給付開始日はなぜ縁組日なのか

育児・介護休業法(育介法)では、育児休業の対象となる「子」を「法律上の親子関係がある子」と定めています。養子の場合、民法上の親子関係が成立するのは養子縁組の成立時点です。

  • 普通養子縁組:市区町村への「養子縁組届」が受理された日
  • 特別養子縁組:家庭裁判所の審判が確定した日(審判確定日)

実子であれば出産という事実をもって即座に親子関係が生じますが、養子はこの縁組が成立するまで法的な親子関係がありません。したがって、育介法上の育児休業を開始できるのも、給付金の起算点となるのも、縁組が成立した日——つまり「縁組日」からとなります。

雇用保険法第61条に基づく育児休業給付金は「育児休業を開始した日」から支給されるため、養子の場合は縁組日から育休を開始し、その日が給付の起算日となります。


家庭裁判所の審判確定日とは?実務上の確認方法

特別養子縁組の場合、「審判確定日」という概念が重要になります。家庭裁判所が特別養子縁組を認める審判を下しても、その審判が確定するのは審判書が送達された日から2週間後(即時抗告期間満了後)です。

実務上、審判確定日を確認するには以下の書類を参照します。

書類名 入手先 確認できる情報
審判書謄本 家庭裁判所 審判の内容・送達日
確定証明書 家庭裁判所 審判確定日
戸籍謄本 市区町村 縁組成立後の親子関係

ハローワークへの申請時には、これらの書類のいずれかを提出し、縁組日(審判確定日)を証明する必要があります。確定証明書は家庭裁判所に申請すれば発行してもらえるため、手続き前に入手しておきましょう。

普通養子縁組の場合は、市区町村に養子縁組届を提出した日(受理日)が縁組日となり、受理通知書や戸籍謄本で確認できます。


養子縁組の種類別・給付開始日と給付期間の早見表

自分のケースに当てはまる行を確認してください。

縁組の種類 給付開始日 給付終了の目安 年齢上限 備考
普通養子縁組 養子縁組届の受理日 養子が満2歳の誕生日前日 2歳未満 年齢要件に注意
特別養子縁組(審判確定) 審判確定日 養子が満2歳の誕生日前日 原則2歳未満(延長要件で2歳まで) 確定証明書を取得
試験養育期間(特別養子縁組成立前) 縁組成立日(成立後に開始) 同上 同上 試験養育期間中は給付対象外
里親(養子縁組なし) 対象外 縁組が成立していないため給付なし

⚠️ 重要:試験養育期間(特別養子縁組の審判確定前に子を預かっている期間)は、まだ法的な親子関係が成立していないため、この期間を育休・給付金の起算点にすることはできません。縁組が正式に成立した日から育休・給付金がスタートします。


養子が対象になるための年齢要件と対象外になるケース

育休給付金を受け取るためには、労働者自身の要件だけでなく、養子の年齢要件を満たすことが必須です。ここを見落とすと、育休は取得できても給付金が受け取れないというケースが発生します。


年齢要件の基本——「2歳未満」の壁

育介法および雇用保険法上、育児休業給付金の対象となる子は原則として1歳未満の子です(通常の育休期間の上限が子が1歳になるまで)。延長要件を満たすことで最長2歳まで延長できます。

養子受け入れの場合も同様で、縁組日時点で養子がすでに満2歳以上であれば、給付金の受給は不可能です。縁組日を基準に年齢を確認する必要があります。

縁組日時点の養子の年齢 給付金の支給可否
0歳(0〜11か月) 支給可(最長2歳まで延長可能)
1歳(12〜23か月) 支給可(ただし期間は短くなる)
満2歳以上 原則支給不可
特別養子縁組・6歳未満 特例措置あり(後述)

特別養子縁組の場合の特例——6歳未満まで対象

特別養子縁組については、養子縁組里親委託等の場合に6歳未満まで育休取得が認められる特例があります(育介法第5条第3項)。ただし、この特例はあくまで「育児休業の取得」に関する特例であり、育児休業給付金の支給に関しては原則として2歳未満の要件が適用されることに留意が必要です。

特別養子縁組で子が2歳以上となっている場合の給付金については、個別のケースによって判断が異なる場合があるため、必ずハローワークに相談することを強く推奨します。


対象外になる代表的なケース

以下のケースに該当する場合、育休給付金を受け取ることができません。事前に確認しておきましょう。

❌ 養子が縁組日時点で満2歳以上(普通養子縁組の場合)

縁組日において養子がすでに2歳の誕生日を迎えている場合、給付対象外です。育児休業自体は取得できる可能性がありますが、給付金は支給されません。

❌ 雇用保険に未加入

育休給付金は雇用保険の給付です。労働者が雇用保険に加入していない場合、育児休業を取得する権利はあっても給付金を受け取る権利はありません。

❌ 勤続1年未満

縁組日(育休開始予定日)から遡って1年以上の雇用実績がない場合は受給資格がありません(2022年法改正で有期雇用労働者の要件は緩和されましたが、雇用保険の加入期間要件は別途確認が必要です)。

❌ 里親委託のみで縁組未成立

里親として子を預かっていても、養子縁組が成立していなければ給付対象外です。

❌ 実子の育休と同時に養子の育休を取得しようとしている

すでに実子で育休を取得中に養子を迎えた場合、給付の取扱いが複雑になります。必ずハローワークに相談してください。


育休給付金の計算方法と受け取れる金額

給付金がいくらになるか、具体的な計算方法を確認しておきましょう。


給付率と計算式

育児休業給付金の給付率は以下のとおりです(2025年現在)。

育休開始からの期間 給付率 手取りベースの実感
育休開始〜180日目 賃金の67% 手取りはほぼ同水準になることも
181日目〜 賃金の50% 手取りが減少する

2025年度のポイント:出生後休業支援給付金(いわゆる「手取り10割」に向けた給付)が創設され、一定の要件を満たす父母が育休を取得した場合に給付率が上乗せされる仕組みが導入されています。詳細はハローワークまたは事業主に確認してください。

基本的な計算式:

育児休業給付金(1支給単位期間)=
休業開始時賃金日額 × 支給日数 × 給付率(67%または50%)

具体例:
– 月給30万円の場合の休業開始時賃金日額:約10,000円(30万円 ÷ 30日)
– 1か月(30日)の給付額(67%の場合):10,000円 × 30日 × 67% = 201,000円

なお、休業開始時賃金日額には上限・下限が設定されており、毎年8月に改定されます。2025年度の上限額はハローワークまたは厚生労働省の公表資料で確認してください。


給付期間の計算——縁組日から2歳の誕生日前日まで

養子の場合、給付を受けられる期間は縁組日から養子が満2歳の誕生日前日までが上限です(延長要件を満たした場合)。

例:養子の生年月日が2023年4月1日、縁組日が2025年3月1日の場合
– 縁組日:2025年3月1日(給付開始日)
– 養子が満2歳になる日:2025年4月1日
– 給付終了日:2025年3月31日(誕生日前日)
– 実際の給付期間:約1か月

このように、縁組日が養子の誕生日に近い場合は給付期間が非常に短くなることがあります。縁組のタイミングと年齢を事前に把握し、計画的に手続きを進めることが重要です。


申請手続きの流れと必要書類

ここからは実際の手続きを、ステップごとに解説します。


STEP1:事前準備(縁組成立前)

縁組が成立する前に、以下を確認・準備しておきましょう。

確認事項チェックリスト

  • [ ] 雇用保険に加入しているか
  • [ ] 縁組予定日から遡って1年以上の勤続があるか
  • [ ] 養子(予定)の生年月日と縁組予定日から、年齢要件(2歳未満)を満たすか
  • [ ] 事業主に育休取得の意向を伝えているか
  • [ ] 就業規則・育休規程を確認したか

STEP2:事業主への育休申請(縁組日の2週間前までが目安)

育児休業の取得には、事業主への申し出が必要です。育介法上、原則として育休開始予定日の2週間前までに申し出ることとされています(養子縁組の場合も同様)。

ただし、養子縁組は審判確定日が事前に正確に予測しにくいこともあります。見込みの縁組日をもとに事業主に相談し、確定後に速やかに届け出る形でも実務上は対応されるケースがあります。事業主・人事担当者と早期に協議することを推奨します。

事業主への申し出に必要な内容:
– 育休開始予定日(縁組日の見込み)
– 育休終了予定日
– 養子受け入れの事実(縁組の種類)


STEP3:ハローワークへの受給資格確認申請

育休給付金を受け取るには、ハローワーク(公共職業安定所)への申請が必要です。通常は事業主(会社)を経由して申請します。

申請タイミング:

育休開始日(縁組日)から2週間以内に受給資格確認の手続きを行うのが原則です。遅れると給付が受けられないリスクがあるため、縁組成立後は速やかに会社の人事・総務担当者に連絡してください。


必要書類一覧

申請に必要な書類をまとめました。事業主経由で提出するものと、本人が準備するものがあります。

事業主が作成・提出する書類:

書類名 備考
育児休業給付受給資格確認票・(初回)育児休業給付金支給申請書 ハローワーク所定様式
雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書 事業主が賃金台帳をもとに作成

労働者本人が準備・提供する書類:

書類名 取得先 目的
養子縁組の事実を証明する書類 下記参照 縁組日・縁組の種類の証明
母子健康手帳(該当する場合) 養子の年齢確認
育児休業申出書の写し 会社に提出したもの 休業事実の確認

縁組を証明する書類(いずれか):

縁組の種類 提出書類
普通養子縁組 戸籍謄本(縁組後のもの)または養子縁組届受理証明書
特別養子縁組 審判書謄本+確定証明書、または縁組成立後の戸籍謄本

💡 実務ポイント:戸籍謄本は縁組成立後に取得する必要があります。審判確定後、戸籍への記載には数週間かかることがあるため、急ぐ場合は確定証明書と審判書謄本を先に取得してハローワークに相談することを推奨します。


STEP4:2回目以降の給付金申請(支給申請)

受給資格が確認された後は、原則として2か月ごとに「育児休業給付金支給申請書」をハローワークに提出します(事業主経由)。

  • 申請期限:支給単位期間の末日の翌日から起算して2か月以内
  • 申請方法:事業主がハローワークへ提出(電子申請も可)
  • 支給時期:申請受理後、概ね1〜2週間で指定口座に振り込み

パパ・ママ育休プラスと養子受け入れへの適用

「パパ・ママ育休プラス」制度は、父母ともに育休を取得する場合に育休期間を子が1歳2か月になるまで延長できる制度です。

養子受け入れの場合も、父母がともに育休を取得する要件を満たせばこの制度の対象となります。ただし、給付金の上限期間(最長1年間分の給付)は変わらないため、給付金を受け取れる実質的な期間が延長されるわけではない点に注意が必要です。

また、育休延長(保育所に入れない場合等)の要件についても、実子と同様に養子でも適用されます。縁組日から1歳の誕生日時点で保育所に入れない場合などは延長申請を検討してください。


企業の人事担当者が押さえておくべき実務ポイント

養子受け入れの育休は、実子の育休と比べて申請のタイミングが読みにくいという特徴があります。人事担当者として以下の点を把握しておきましょう。


縁組日の事前把握が困難な場合の対応

特別養子縁組の審判確定日は、家庭裁判所の審判スケジュールによって左右されるため、労働者本人も正確な縁組日を事前に把握できないことがあります。

推奨対応:
1. 養子受け入れを予定している労働者から事前に相談を受けた時点で、育休取得の意向確認と書類の事前準備を開始する
2. 縁組成立後、速やかに連絡をもらうよう依頼しておく
3. 縁組成立の連絡を受けたら、ハローワークへの手続きを速やかに開始する


ハローワークへの電子申請の活用

2023年以降、育児休業給付金の申請は電子申請(e-Gov)での手続きが一般的になっています。紙での申請より処理が速く、郵送リスクもないため、電子申請を積極的に活用しましょう。


社内規程の「養子」への言及を確認する

就業規則・育休規程が「実子の出産」を前提とした表現になっている場合、養子受け入れのケースに明示的に対応していないことがあります。育介法上は養子も対象ですが、社内規程と法律の整合性を確認し、必要であれば規程を整備することを推奨します。


よくある質問(FAQ)

Q1. 試験養育期間中に育休を申請して給付金を受け取ることはできますか?

いいえ、できません。試験養育期間はまだ法的な親子関係が成立していないため、育介法上の育児休業の対象とならず、給付金も支給されません。特別養子縁組の審判が確定した日(縁組日)から育休・給付金の手続きを開始してください。

Q2. 養子縁組の手続き中(審判係属中)に会社を休んだ場合、その期間は給付金の対象になりますか?

対象になりません。給付金の起算点はあくまで縁組が法的に成立した日です。審判係属中の休業は育児休業給付金の対象外となります。

Q3. 配偶者がすでに育休を取得している間に、もう一方が養子を受け入れて育休を申請できますか?

はい、できます。育介法上、父母それぞれが育休を取得することは認められています。ただし、パパ・ママ育休プラスや給付期間の計算については個別の状況によって異なるため、ハローワークに相談することを推奨します。

Q4. 養子の年齢が縁組日時点で1歳11か月だった場合、給付金は1か月分しか受け取れないのですか?

おっしゃるとおりです。給付期間は縁組日から養子が満2歳になる前日までとなるため、1か月分程度しか受け取れないことになります。縁組のタイミングと養子の年齢を事前に確認することが重要です。

Q5. 普通養子縁組と特別養子縁組で、給付金の金額や率に違いはありますか?

給付率・計算方法に違いはありません。どちらも育休開始から180日目までは賃金の67%、181日目以降は50%です。異なるのは「縁組日の確認書類」と「年齢要件の特例(特別養子縁組の場合)」の取扱いです。

Q6. 育休給付金の申請を2週間過ぎてしまいました。どうすればよいですか?

速やかにハローワークまたは会社の人事担当者に相談してください。遅延の理由によっては対応できる場合があります。ただし、申請期限を大幅に過ぎると受給できなくなるリスクがあるため、早急な対応が必要です。


まとめ

養子受け入れにおける育休給付金の「開始日」は、縁組が法的に成立した日(縁組日)です。この点が実子との最大の違いであり、手続き全体のスタートラインとなります。

本記事の要点を整理します。

ポイント 内容
給付開始日 縁組日(普通養子縁組は届出受理日、特別養子縁組は審判確定日)
年齢要件 縁組日時点で養子が2歳未満(特別養子縁組は特例あり)
申請窓口 ハローワーク(事業主経由)
申請タイミング 縁組成立後、速やかに(目安:2週間以内)
主な必要書類 縁組証明書類(戸籍謄本等)+雇用保険関係書類
給付率 育休開始〜180日:67%、181日目以降:50%

縁組の種類や養子の年齢・縁組のタイミングによって、受け取れる給付金の期間が大きく変わります。不明な点はハローワークまたは社会保険労務士に早めに相談し、必要な手続きを漏れなく進めてください。


参考法令・資料
– 育児・介護休業法(育介法)第5条・第8条
– 雇用保険法第61条の4
– 厚生労働省「育児休業給付の内容と支給申請手続」(2025年度版)
– 厚生労働省通達「養子に係る育児休業の取扱いについて」

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