認可外保育施設利用時の育休給付金調整|手続きと注意点【2026年最新版】

認可外保育施設利用時の育休給付金調整|手続きと注意点【2026年最新版】 育児休業制度

育休中に子どもを保育施設に預けることを検討していると、「給付金はどうなるの?」と不安を感じる方は少なくありません。特に認可外保育施設を利用する場合、何も知らずに手続きを進めると給付金が減額・廃止になるリスクがあります。

この記事では、保育施設の種類ごとに育休給付金への影響を整理し、認可外保育施設を利用する際に必要な「保育必要性認定」の申請手順・書類・注意点を2026年の最新情報に基づいて徹底解説します。育休取得中の方はもちろん、これから育休を検討している方にも役立つ内容です。


育休中に保育施設を使うと給付金はどうなる?基本の仕組みを解説

育児休業給付金の支給要件(雇用保険法第61条の4~第61条の7)

育児休業給付金(以下「育休給付金」)は、雇用保険法に基づき、育児休業中の労働者に対して支給される給付金です。支給を受けるには、以下の3つの要件をすべて満たす必要があります。

要件 詳細
被保険者要件 雇用保険の一般被保険者であること(高年齢被保険者は対象外)
雇用継続条件 育児休業終了後に同一の事業主に引き続き雇用されることが見込まれること
就業日数要件 育児休業開始前の2年間に、賃金支払基礎日数が11日以上の月が12ヶ月以上あること

支給額は、育休開始から180日目までは休業開始前の賃金の67%、181日目以降は50%となります。月単位で計算されるため、1ヶ月あたりの上限額も設定されています(2026年現在、67%期間の上限は約31万円、50%期間は約23万円)。

また、育休中に就業した日数が一支給単位期間(通常1ヶ月)に10日以下であること、かつ就業時間が月80時間以下であることも継続支給の条件です。これが保育施設利用と密接に関わります。

保育施設を利用した場合の給付金判断フロー

育休中に保育施設を利用する場合、給付金が「継続」「減額」「廃止」のいずれになるかは、次の3段階で判断されます。

STEP 1:利用する施設は「認可保育施設」か「認可外保育施設」か?
        ↓
STEP 2(認可外の場合):市区町村の「保育必要性認定」を受けているか?
        ↓
STEP 3:育休中の就業日数が支給要件を超えていないか?

STEP 1 で認可保育施設であれば、原則として給付金への影響はなく、育休を継続しながら施設を利用できます。認可保育施設の利用は「保育が必要な状況」とみなされ、育休の取得理由(養育できない状態)に抵触しないと整理されています。

STEP 2 が重要です。認可外保育施設を利用する場合、市区町村から「保育の必要性の認定(2号・3号認定)」を受けていれば給付金は継続されますが、認定なしで利用した場合は減額または廃止となるリスクがあります。

STEP 3 は、保育施設の種類に関わらず共通です。保育施設を利用しながら就業した日が月10日を超えると給付金の支給が停止されるため、復職のタイミングには注意が必要です。


給付金に影響しない保育施設・影響する保育施設の種類一覧

給付が継続される認可保育施設の種類と条件

「認可保育施設」とは、子ども・子育て支援法または児童福祉法に基づき、都道府県知事・市区町村長から認可を受けた施設のことです。以下の5種類が代表的な認可保育施設です。

施設の種類 対象年齢 保育内容の特徴
認可保育所(認可保育園) 0~5歳 保育士資格保有者による日常保育。最も一般的な認可施設
認定こども園(保育機能) 0~5歳 幼稚園と保育所の機能を合わせ持つ。保育認定(2号・3号)で利用可能
小規模保育事業(A~C型) 0~2歳 定員6~19名の小規模施設。地域型保育給付の対象
家庭的保育(保育ママ) 0~2歳 保育者の自宅等で少人数保育。市区町村の認定が必要
児童発達支援施設 0~5歳 障害のある子どもへの療育を行う施設。福祉サービスの一環

これらの施設を育休中に利用する場合、育休給付金は原則として減額されません。ただし、保育時間が長くなることで事実上「就業している」とみなされるケースもあるため、預ける時間帯と就業日数の管理は常に意識してください。

なお、認定こども園を利用する場合は「保育認定(2号認定または3号認定)」が必要です。1号認定(教育標準時間認定)では育休中の利用は原則として認められないため注意が必要です。

認可外保育施設の種類と保育必要性認定による給付継続の条件

認可外保育施設とは、認可を受けていないものの、都道府県知事への届出を行っている施設を指します。無届けの施設は法的に問題があるため、まず施設が届出済みかどうかを確認することが前提です。

認可外保育施設でも、市区町村から「保育の必要性の認定」を受けた場合には、給付金は継続されます。この認定は「子ども・子育て支援法」第20条に基づく認定であり、2号認定(3歳以上)または3号認定(3歳未満)が該当します。

認可外保育施設の主な種類と給付金への影響:

施設タイプ 保育必要性認定あり 保育必要性認定なし
認可外保育施設(届出済み) 給付継続 減額・廃止の可能性
企業主導型保育施設 施設用件確認が必要 認定なしでは調整あり
認可外の事業所内保育 継続(要確認) 調整対象
院内保育所(認可外) 継続(要確認) 調整対象

企業主導型保育施設は内閣府の助成を受けており、認可外でありながら一定の安全基準を満たした施設ですが、育休給付金の扱いについては施設ごとに確認が必要な場合があります。

給付が調整・廃止される施設と利用形態

以下の施設・利用形態は、使い方や条件によって給付金の減額・廃止につながる可能性があります。

施設・利用形態 給付への影響 主な理由
一時預かり(一時保育) 原則、育休の継続は問題なし(就業に繋がらなければ) 常態的な保育でないため育休事由への影響は限定的だが、就業日数に注意
ベビーシッター(無認定・無届) 給付継続の根拠が薄い 認定要件を満たす施設ではない
認可外の幼児教室・習い事 給付継続 保育(養育目的)と区別される
親族・知人による保育 育休事由に影響する可能性 「養育できない状態」ではないと判断されるリスク

特に注意が必要なのは無届けのベビーシッターや保育施設です。こうした施設を利用する場合、ハローワークや市区町村の窓口に事前確認をすることを強く推奨します。


保育必要性認定の申請手順と必要書類

保育必要性認定とは何か

「保育の必要性の認定」とは、保護者が就労・妊娠・出産・疾病・介護・就学などの理由で子どもを保育できない状態にあることを、市区町村が認定するものです。認可外保育施設を利用しながら育休給付金を継続受給するには、この認定が事実上必要となります。

認定の種類と対象は以下のとおりです。

認定区分 対象年齢 主な利用施設
1号認定 3~5歳(教育を希望) 幼稚園・認定こども園(教育時間のみ)
2号認定 3~5歳(保育が必要) 認可保育所・認定こども園(保育時間)
3号認定 0~2歳(保育が必要) 認可保育所・小規模保育・家庭的保育など

育休中に認可外保育施設を利用する場合に関係するのは主に2号・3号認定です。「保護者が就労中であること」を証明する必要があるため、復職を前提とした就労証明書が必要になるケースがほとんどです。

申請の流れ(ステップバイステップ)

認可外保育施設の利用を希望しながら育休給付金を継続するための申請フローを説明します。

STEP 1:市区町村の子育て支援窓口に相談(入園希望の3~6ヶ月前)

まず居住する市区町村の子育て支援課・保育課に相談します。認可外保育施設を育休中に利用する場合の保育必要性認定について、自治体ごとに運用が異なる場合があるため、事前確認が不可欠です。この段階で、対象施設の要件・認定に必要な期間・書類一覧を確認しておきましょう。

STEP 2:必要書類の収集(申請の1~2ヶ月前)

以下の書類を準備します。

書類 取得先 備考
支給認定申請書 市区町村窓口またはHP 所定様式を使用
保育の必要性を証明する書類(就労証明書) 勤務先(人事部門) 育休中は「育休終了後に復職予定」として記載
健康保険証(子どもの分) 加入保険者 写し可
子どもの個人番号確認書類 マイナンバーカードまたは通知カード
保護者の身元確認書類 運転免許証等
認可外保育施設の利用契約書または申込書 入園予定施設 入園が決まってから準備

STEP 3:市区町村に申請書類を提出(入園希望月の前月まで)

申請は市区町村の保育課・子育て支援課の窓口に提出します。郵送やオンライン申請に対応している自治体も増えています。自治体によって締め切りが異なるため、余裕を持って申請してください。受理後に申請内容に不備がないか確認の電話が入る場合もあります。

STEP 4:認定通知書の受領(申請後1~2ヶ月程度)

審査後、「支給認定証」が交付されます。この認定証は、保育施設の利用開始時に施設へ提示するほか、ハローワークでの育休給付金手続きにも必要となる場合があります。コピーを取り、重要な書類と一緒に保管してください。

STEP 5:ハローワークへの報告(支給申請時)

育休給付金の支給申請は、引き続き事業主を経由してハローワークに行います。認可外保育施設を利用していることや、保育必要性認定を受けていることについて、事業主・ハローワークに適切に伝えておくことが重要です。就業日数が要件を超えていないか、毎月の申請時に確認してください。

育休期間延長と保育施設利用の関係

育休は原則として子が1歳になるまでですが、「保育所等に入所申請をしたが入所できない場合」には最長2歳まで延長が可能です(育児・介護休業法第5条第3項・第4項)。

認可外保育施設を利用している場合、「認可保育所に入所申請したにもかかわらず入所できなかった」という証明が延長要件として求められます。認可外保育施設を利用しているからといって、延長申請が却下されるわけではありませんが、認可保育所への申し込みを別途行っておくことが必要です。

延長申請に必要な書類は以下のとおりです。

  • 育児休業等取得者申出書(延長)
  • 保育所等入所不承諾通知書(市区町村発行)
  • 育児休業申出書の写し(就業規則に基づき事業主へ提出したもの)

延長申請は子が1歳になる前月までに行うことが原則とされています。遅れると延長が認められない場合があるため、スケジュール管理を徹底してください。


給付調整のルールと減額を防ぐための実践ポイント

給付調整が発生する具体的な条件

育休給付金が調整(減額・廃止)される主なケースを整理します。

①就業日数が月10日を超えた場合

育休中に就業した日数が一支給単位期間中に10日を超えると、その期間の給付金は支給されません。保育施設を利用しながら復職準備として少しだけ出勤する場合も、日数管理は徹底してください。なお、就業時間が月80時間を超えた場合も同様に不支給となります。この「10日」「80時間」のいずれかに達した時点で支給が停止されるため、出勤予定日と時間の両方に注意が必要です。

②認可外保育施設を保育必要性認定なしで常時利用した場合

認定なしでの認可外保育施設利用が常態化していると、「保育できる状況にある=育休の取得事由がない」とみなされるリスクがあります。この場合、過去にさかのぼって給付金の返還を求められる可能性もあるため、注意が必要です。給付金の返還命令が発生すると、利息相当額(年3%)が加算される場合もあります。

③育休期間終了後も復職せずに給付金を受給し続けた場合

育休期間の終了日以降に給付金を受け取った場合は不正受給となります。延長手続きを適切に行っているかどうか、常に確認しておきましょう。休業期間終了直前にハローワークに確認することで、予期しない不正受給を防ぐことができます。

認可外保育施設利用時に給付金を守る4つのポイント

以下の4点を実践することで、認可外保育施設を利用しながら給付金を適切に継続受給できます。

ポイント①:保育必要性認定を必ず取得する

認可外保育施設の利用が決まったら、入園前に市区町村の保育必要性認定を申請してください。認定なしで利用を開始すると、後から認定を取得しても遡及適用されない場合があります。自治体によって遡及の期間が異なるため(最大3ヶ月前までが一般的)、施設利用開始の3ヶ月前には認定申請を完了させておくことが理想的です。

ポイント②:就業日数の上限(月10日・80時間)を厳守する

保育施設に子どもを預けている時間帯に就業することは可能ですが、月10日・80時間の上限を超えないよう管理してください。テレワークも「就業」に該当します。在宅勤務で保育施設を利用する場合でも、就業日数・時間は厳密にカウントされるため、勤務先の人事部門と契約内容を確認しておくことが重要です。

ポイント③:延長申請をする場合は認可保育所にも入所申請する

認可外保育施設を利用しつつ育休延長を希望する場合は、認可保育所への入所申請を並行して行い、不承諾通知書を取得する必要があります。認可保育所の入園は親の勤務地や通勤ルートによって選定することが多いため、早めに希望施設を絞り込んでおきましょう。

ポイント④:事業主・ハローワークへの情報共有を密にする

保育施設の種類が変わった場合や、就業日数が変動した場合は、速やかに事業主および担当ハローワークに報告してください。申告漏れは不正受給と判断されるリスクがあります。定期的な給付申請時に「保育施設利用状況報告書」(自治体によって名称が異なる場合あり)を同時提出することで、透明性を高められます。


施設等利用給付(副食費・保育料補助)との関係

施設等利用給付とは

「施設等利用給付」は、幼児教育・保育の無償化(子ども・子育て支援法第30条の11)に基づき、認可外保育施設を利用する3~5歳の子どもの保育料を月額上限3.7万円まで補助する制度です(0~2歳は住民税非課税世帯が対象、上限4.2万円)。

育休給付金とは別の給付制度ですが、育休中に認可外保育施設を利用する場合には両方の手続きを並行して進める必要があります。

育休給付金と施設等利用給付の併給関係

状況 育休給付金 施設等利用給付
認可保育所を利用 継続 無償化(保育料が公定価格で設定)
認可外保育施設(保育必要性認定あり) 継続 上限額まで補助
認可外保育施設(認定なし) 調整リスク 原則対象外

この2つの給付を同時に受けるためには、保育必要性認定の取得が共通の前提となっています。保育必要性認定を申請する際は、両方の給付を念頭に置いて手続きを進めると効率的です。

市区町村によって「支給認定申請書」が一体化している場合もあるため、窓口で書類一式を確認する際に確認してください。


申請スケジュールの目安(入園希望の場合)

育休中に保育施設の利用を検討している場合、以下のスケジュールを参考にしてください。

時期 実施事項
入園希望月の5~6ヶ月前 希望する保育施設の種類・認可状況を確認。市区町村の子育て支援課に相談
入園希望月の3~4ヶ月前 保育必要性認定申請書類を収集。就労証明書を勤務先に依頼。認可外保育施設の利用契約を検討
入園希望月の2~3ヶ月前 市区町村に保育必要性認定を申請。認可保育所にも入所申請(延長を見据えて)。施設等利用給付の申請も検討
入園希望月の前月 支給認定証を受領。施設との契約を確定。ハローワークに報告予定を連絡
入園後最初の支給申請時 ハローワークに保育施設利用状況を報告。就業日数を確認。育休給付金と施設等利用給付の両方が適切に進行しているか確認

この目安を参考に、逆算して現在の時点から必要な準備を進めてください。市区町村によって処理期間が異なるため、余裕を持ったスケジューリングが重要です。


よくある質問(FAQ)

Q1. 育休中に認可外保育施設を利用したら、自動的に給付金が止まりますか?

自動的に止まるわけではありません。ただし、保育必要性認定を受けていない認可外保育施設の利用が常態化しており、それが「保育できる状況」と判断された場合、調整・廃止となるリスクがあります。事前に市区町村で認定を取得しておけば、給付金は継続されます。

Q2. 保育必要性認定は育休中でも申請できますか?

申請できます。育休中であっても「復職予定がある就労者」として扱われるため、勤務先に復職予定日を記載した就労証明書を発行してもらい、申請することが可能です。ただし、自治体によって運用が異なる場合があるため、事前に窓口で確認することをおすすめします。

Q3. 一時預かり(一時保育)を週1~2回利用する場合はどうなりますか?

一時預かりの利用そのものは育休給付金の廃止事由にはなりません。一時保育は育休取得者が一時的に保育を委託するものであり、「常時保育できない状態」には当たらないためです。ただし、一時預かり中に就業した場合は就業日数にカウントされます。

Q4. ベビーシッターを利用する場合、給付金への影響はありますか?

届出済みの認可外保育施設に該当するベビーシッターサービスであれば、保育必要性認定を取得することで給付金継続の根拠となり得ます。一方、無届け・個人間契約のベビーシッターは認定の対象外となるケースが多く、給付継続の根拠が薄くなります。利用前に必ずハローワークまたは市区町村に確認してください。

Q5. パパ・ママ育休プラス制度を利用している場合も、保育施設の影響を受けますか?

「パパ・ママ育休プラス」制度(育児・介護休業法第9条の2)により育休を取得している場合も、育休給付金の支給要件は通常と同じです。したがって、保育施設の利用による給付調整の影響も同様に受けます。両親がそれぞれ育休を取得している期間中の保育施設利用については、自治体とハローワークに事前相談することを推奨します。

Q6. 認可外保育施設の保育料は育休給付金から差し引かれますか?

育休給付金の額は保育料の支払いとは関係なく、育休前の賃金をもとに算定されます。給付金から保育料が直接差し引かれることはありません。保育料の補助は、施設等利用給付(無償化の補助)として別途申請する制度です。ただし、施設等利用給付の対象外となった場合は、保育料を全額自己負担する必要があります。


まとめ

育休中に保育施設を利用する際の給付金への影響は、「施設が認可か認可外か」「保育必要性認定を受けているか」「就業日数が要件を超えていないか」の3点で決まります。

認可外保育施設を利用する場合でも、市区町村から保育必要性認定を取得すれば給付金は継続されます。重要なのは、施設の利用開始前に認定申請を完了させておくことです。事後的な申請では給付金に空白期間が生じる可能性があります。

また、認可外保育施設の利用と育休延長を組み合わせる場合は、認可保育所への入所申請も忘れずに並行して行ってください。「認可保育所に入所できなかったこと」が延長の要件となるため、形式的にでも申請を行うことが必須です。

制度の運用は自治体ごとに細かく異なる部分がありますので、具体的な申請手続き市区町村の子育て支援課・保育課および管轄のハローワークに必ず事前確認することをお勧めします。不安がある場合は、申請前にこれらの窓口で相談し、書類や申請時期の指導を受けることで、安心して育休と保育施設利用の両立を進めることができます。

参考法令・通知
– 育児・介護休業法(令和6年改正対応)
– 雇用保険法第61条の4~第61条の7
– 子ども・子育て支援法第19~20条、第30条の11
– 厚生労働省「育児休業給付の内容と支給申請手続」(2025年版)
– 内閣府「施設等利用給付の概要」(2025年版)

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