定年が近づいている従事員が育休取得を希望したとき、企業の人事担当者や本人は「そもそも取得できるのか」「取得中に定年を迎えたらどうなるのか」と戸惑うことが多いでしょう。
結論からいえば、定年間際の従業員でも育休の取得権は原則として認められます。ただし育休期間中に定年年齢に達した場合には雇用契約が自動終了するという重大な論点が存在します。
本記事では育児・介護休業法の条文や厚生労働省の見解をもとに、定年間際の育休取得に関するすべての疑問を体系的に解説します。育休取得を検討している従業員本人だけでなく、労務管理を担う企業の人事担当者にも役立てていただける内容になっています。
定年間際の従業員は育休を取得できるのか?【結論から解説】
| 項目 | 育休取得可否 | 主な注意点 |
|---|---|---|
| 定年前に育休を取得開始 | 可能 | 育休中に定年到達時は雇用契約が自動終了 |
| 定年後の育休申請 | 原則不可 | 雇用契約終了後のため対象外 |
| 嘱託・契約社員の場合 | 条件付き | 契約期間終了まで雇用見込み必須 |
| 育休期間中の給与 | 対象 | 育児休業給付金の受給要件確認が必要 |
| 定年延長・再雇用との関係 | 別途判断 | 育休終了時の再雇用条件を事前協議推奨 |
原則:年齢・雇用形態を問わず育休取得権は認められる
育児・介護休業法(平成3年法律第76号。以下「育介法」)第5条は、育児休業の取得について雇用形態や年齢による制限を設けていません。正社員はもちろん、契約社員・パートタイム労働者・派遣社員であっても、一定の要件を満たせば育休を取得できます。
育児・介護休業法 第5条第1項(要旨)
「労働者は、その養う子について、出生後57日を経過する日の翌日から子が3歳に達する日まで、育児休業をすることができる」
この条文には年齢上限の定めがなく、定年間際の50代後半や60歳に近い従業員であっても、子を養育している事実があれば育休を申請する権利があります。
ただし「定年到達時の雇用終了」が核心的問題
育休取得権そのものは認められるものの、育休期間中に定年年齢に達した場合、雇用契約は定年制のルールに従って終了するというのが法的な原則です。
つまり、
- 育休を「取ること」自体は合法・有効
- 育休中に定年を迎えた場合、雇用関係は原則終了
- 育休終了後も働き続けるには再雇用制度の活用が必要
という三段構えで理解する必要があります。
以下の章では、この問題を法的根拠・具体的シナリオ・手続きの観点から順を追って詳しく解説します。
育児休業の対象者と「対象外」になる条件を整理する
育休取得の基本要件(勤続期間・雇用形態)
育児休業の取得には、育介法が定める一定の要件を満たす必要があります。2022年の法改正(令和4年10月1日施行)によって有期雇用労働者の要件が緩和され、対象範囲は大幅に拡大されました。現行の基本要件を以下の表で確認してください。
| 要件 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 雇用形態 | 正社員・契約社員・パート・派遣社員など全て対象 | 雇用形態による除外なし |
| 勤続期間 | 継続して1年以上雇用されていること(有期契約の場合) | 2022年改正前は「1年以上」かつ「1歳以降も雇用継続見込み」の2要件が必要だった |
| 無期契約 | 勤続期間の制限なし(就業規則による労使協定で1年未満を除外可) | 入社直後でも原則対象 |
| 子の対象 | 実子・養子・特別養子・配偶者の連れ子(いわゆる「みなし養子」)など直接養育する子 | 里子・ファミリーホームの子も対象 |
| 子の年齢 | 原則:1歳到達日まで(最長2歳まで延長可) | 保育所入所不可の場合等に延長 |
| 定年間際 | 定年超過期間の雇用契約があれば原則対象 | 育休終了前に定年を迎える場合は雇用終了の可能性あり(後述) |
ポイント:2022年10月の改正により、有期雇用労働者の「引き続き1年以上の雇用継続見込み」要件が削除されました。これにより、有期契約であっても子が1歳6か月に達する日までの間に契約が終了することが明らかでない限り、育休を取得できるようになっています。
対象外となる具体的なケース
法律上または実務上、育休取得が認められないか、取得しても継続雇用が困難になる主なケースを以下に示します。
❌ ケース①:入社1年未満の有期雇用労働者(労使協定による除外)
労使協定が締結されている場合、継続雇用期間が1年未満の有期雇用労働者は育休の対象外とすることができます(育介法第6条第1項ただし書き)。ただし無期雇用(正社員など)にはこの除外は適用されません。
❌ ケース②:申請時点で雇用終了が確定している有期契約労働者
申請日時点で、育児休業開始予定日から子が1歳6か月に達する日までの間に、労働契約の更新がないことが明らかな場合は対象外です(育介法第5条第1項ただし書き)。
❌ ケース③:日雇い労働者
日々雇用される労働者は育介法の適用外です(育介法第2条第1号)。
⚠️ ケース④:定年間際で育休終了前に定年到達が見込まれる場合
育休取得権自体は存在しますが、育休期間中に定年年齢に達すると雇用契約が終了します。育休取得後の雇用継続を保証するものではありません(詳細は次章で解説)。
⚠️ ケース⑤:就業規則で1年未満の勤続者を除外している場合
無期雇用労働者については法律上の除外規定は存在しませんが、有期雇用の場合は上記の労使協定による除外の要件に注意が必要です。
定年間際の育休に関する法的根拠と厚生労働省の見解
育児・介護休業法上の「育休取得権」と定年制の関係
育休取得を理由とした定年繰り上げは違法
育介法第10条は、育児休業の申出・取得を理由とした「解雇その他不利益な取扱い」を明確に禁止しています。
育児・介護休業法 第10条(要旨)
「事業主は、労働者が育児休業の申出をし、または育児休業をしたことを理由として、当該労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならない」
この条文によれば、育休を理由に定年を繰り上げること・育休取得者だけ定年年齢を早めることは違法です。
育休取得権は、定年年齢に達するまでの雇用期間中は完全に有効であり、企業側は育休を理由にその権利を制限することはできません。
育休期間中の権利保護
育休期間中は雇用契約が継続しており、以下の権利・地位が保護されます。
| 保護される事項 | 内容 |
|---|---|
| 雇用契約の継続 | 育休中も雇用関係は存続(定年到達まで) |
| 不利益取扱いの禁止 | 降格・減給・配置転換などの不利益措置は違法 |
| 社会保険 | 健康保険・厚生年金の被保険者資格は継続 |
| 育休期間の通算 | 定年・勤続年数の計算において育休期間は在職として扱う(就業規則に明記推奨) |
定年到達時に雇用契約はどうなるか
育休中に定年年齢に達した場合:雇用契約は原則終了
定年制は労働契約法・就業規則に基づく「雇用期間の終期」の定めです。育休中であっても定年年齢に達した場合、就業規則上の定年退職の条項が適用され、雇用契約は自動的に終了するというのが法的原則です。
厚生労働省の行政解釈(「育児・介護休業法の解説」)においても、以下の考え方が示されています。
「育児休業取得中に定年年齢に達した場合、定年退職の効力は当然に発生する。育児休業の取得は定年制の適用を阻止するものではない。ただし、事業主が再雇用制度を設けており、当該労働者が継続雇用を希望する場合には、再雇用の対象となりうる」
具体的なシナリオで確認する
以下の事例を使って、法的帰結を整理します。
【事例A:育休終了日が定年到達日より後のケース】
従業員情報
・Aさん(57歳・男性・無期雇用正社員)
・会社の定年:60歳(2026年3月31日到達)
・第二子誕生:2025年4月1日
・育休申請期間:2025年4月1日〜2026年8月31日(約17か月)
↓ 法的帰結
✅ 育休取得権は有効:申請は合法
⚠️ 2026年3月31日(定年到達日)に雇用契約終了
❌ 2026年4月1日以降の育休は自動的に終了
✅ ただし再雇用制度を活用すれば有期契約社員として継続雇用可
【事例B:育休終了日が定年到達日より前のケース】
従業員情報
・Bさん(59歳・女性・正社員)
・会社の定年:60歳(2027年1月15日到達)
・第一子誕生:2026年2月1日
・育休申請期間:2026年2月1日〜2026年11月30日(10か月)
↓ 法的帰結
✅ 育休取得権は有効:申請は合法
✅ 育休終了日(2026年11月30日)は定年到達日より前
✅ 育休終了後、通常どおり職場復帰が可能
✅ 定年日まで(約2か月)の勤務継続が可能
事例Aのように、育休終了日が定年到達日を超える場合は定年日において雇用が終了するため、事前に再雇用制度の適用について会社と協議しておくことが不可欠です。
育休期間中の育児休業給付金はどうなる?
定年到達により雇用契約が終了した場合、育児休業給付金(雇用保険法第61条の7)の支給も終了します。
| 給付金の主な仕組み | 内容 |
|---|---|
| 支給主体 | ハローワーク(公共職業安定所) |
| 支給額(育休開始後180日まで) | 休業開始時賃金の67% |
| 支給額(181日目以降) | 休業開始時賃金の50% |
| 支給上限額(2024年度) | 310,143円/月(67%適用時の上限) |
| 支給下限額 | 54,945円/月 |
| 支給終了事由 | 子が1歳(延長の場合1歳6か月・2歳)到達、雇用関係終了、就業日数超過など |
定年退職による雇用終了は「支給終了事由」に該当するため、定年到達日をもって育児休業給付金の支給は打ち切られます。ただし再雇用後に育休が継続される場合は、新たな雇用関係のもとで給付が再開される可能性がありますが、雇用保険の被保険者資格の継続等の確認が必要です。必ずハローワークに事前相談をしてください。
定年後の雇用継続を希望する場合の選択肢と手続き
再雇用制度・継続雇用制度の活用方法
高年齢者雇用安定法が定める「継続雇用制度」
高年齢者等の雇用の安定等に関する法律(高年齢者雇用安定法)第9条は、定年を設ける企業に対して以下の3つの措置のいずれかを義務付けています。
| 措置 | 内容 |
|---|---|
| ① 定年の引き上げ | 定年年齢を65歳以上に引き上げる |
| ② 継続雇用制度の導入 | 定年後も希望者を再雇用(嘱託・有期契約など) |
| ③ 定年制の廃止 | 定年年齢を撤廃する |
多くの企業は②の継続雇用制度(再雇用制度)を採用しています。この制度により、定年退職後も有期雇用の契約社員・嘱託社員として働き続けることが可能です。
育休取得者への継続雇用制度の適用可否
定年間際の従業員が育休取得中に定年に達した場合でも、希望すれば継続雇用制度の適用を受けることができます。ただし以下の点に注意が必要です。
✅ 企業が確認・対応すべき事項
- 就業規則上の継続雇用制度の規定:育休中の従業員にも継続雇用制度が適用されることを就業規則に明記する
- 本人への事前通知:定年到達の少なくとも3か月前を目安に、継続雇用の意向確認と制度説明を行う
- 再雇用後の労働条件の提示:雇用形態・賃金・勤務形態(育休継続の可否を含む)を明示した雇用契約書を準備する
- 育休の継続手続き:再雇用後も育休を継続する場合、新たな雇用契約のもとで育休申請手続きをやり直す必要がある(ハローワークへの届出も必要)
⚠️ 再雇用後の育休継続における注意点
再雇用後は「新たな労働者」として育介法の要件を再度満たす必要があります。有期契約として再雇用された場合、育休の継続には「継続1年以上の雇用」要件が問題になる場合があります。ただし、定年前の雇用期間と通算して考慮される実務運用も存在するため、ハローワークおよび社会保険労務士への確認が推奨されます。
継続雇用後の育児休業給付金
再雇用後に育児休業給付金の受給を継続するには、以下の要件の確認が必要です。
| 確認事項 | 内容 |
|---|---|
| 雇用保険の加入 | 再雇用後の有期契約でも週所定労働時間20時間以上・31日以上の雇用見込みがあれば加入可 |
| 受給資格 | 育休開始日前2年間に雇用保険の被保険者期間が通算12か月以上あること |
| 定年前との通算 | 定年前の被保険者期間は原則通算される(同一事業主の場合) |
就業規則・雇用契約書での事前取り決め方法
定年間際の育休ケースに備えて、企業側が就業規則や個別契約書に明記しておくべき事項を整理します。事前の取り決めが、従業員・企業双方のトラブル防止と円滑な労務管理につながります。
就業規則に明記すべき事項
① 育休中の定年到達に関する規定(例)
(育児休業中の定年退職)
第〇条 育児休業中に定年年齢に達した従業員の雇用契約は、
定年到達日をもって終了する。ただし、継続雇用制度の
適用を希望する者については、定年到達日の3か月前までに
書面にて申し出ることにより、本規則第〇条(継続雇用制度)
の規定を適用する。
② 継続雇用制度の適用条件(育休中も含む旨の明記)
育休中の従業員も継続雇用の対象になることを明示することで、対象外とされる不利益取扱いを防止します。
③ 育休中の定年前通知ルールの明記
定年3か月前を目安に書面で通知する旨を規定しておくことで、手続きの抜け漏れを防げます。
個別の雇用契約書・覚書での対応
就業規則の規定を補完するために、育休申請時に個別の覚書を取り交わすことが実務上有効です。
覚書に盛り込むべき事項
| 項目 | 記載内容の例 |
|---|---|
| 定年到達日 | 〇年〇月〇日(定年年齢に達する日) |
| 育休申請期間 | 〇年〇月〇日〜〇年〇月〇日 |
| 定年後の継続雇用意向確認 | 「定年到達後も継続雇用制度の適用を希望する」旨の意思表示 |
| 再雇用後の雇用形態・労働条件の予定 | 嘱託社員・週〇時間・賃金〇〇円(概算) |
| 育休継続の可否 | 再雇用後も育休を継続する場合の手続き方針 |
企業の人事担当者が押さえる対応手順チェックリスト
定年間際の従業員から育休申請があった場合、人事担当者が取るべき対応を時系列で整理します。
ステップ①:育休申請受理(申請書受領時)
- [ ] 育休申請書の受領(育介法第6条に基づく書面または電磁的方法)
- [ ] 定年到達日と育休終了予定日の対照確認
- [ ] 育休期間中に定年到達が見込まれる場合、本人への説明(定年到達時の雇用終了と継続雇用制度の案内)
- [ ] 育休申請の承認通知(2週間以内に回答:育介法第6条第3項)
ステップ②:定年到達日の3か月前
- [ ] 本人への定年到達に関する書面通知
- [ ] 継続雇用制度の希望確認書の交付・回収
- [ ] 再雇用後の労働条件の提示(雇用形態・賃金・勤務形態)
- [ ] 育休継続希望の有無確認
ステップ③:定年到達日の1か月前
- [ ] 再雇用契約書の締結(継続雇用希望の場合)
- [ ] 雇用保険の被保険者資格継続または再取得手続き(ハローワークへ届出)
- [ ] 社会保険(健康保険・厚生年金)の手続き確認
- [ ] 育休継続の場合:新たな育休申請書の受理と給付金手続きの確認
ステップ④:定年到達日以降
- [ ] 定年退職に伴う社会保険・雇用保険の喪失手続き
- [ ] 再雇用の場合:社会保険・雇用保険の新規取得手続き
- [ ] 育児休業給付金の受給状況についてハローワークへの確認・届出
- [ ] 育休終了後の職場復帰プランの策定・共有
育休申請に必要な書類と申請の流れ
定年間際に限らず、育休申請全般における必要書類と申請の基本フローを確認しておきましょう。
従業員が会社に提出する書類
| 書類名 | 提出期限 | 備考 |
|---|---|---|
| 育児休業申出書 | 育休開始予定日の1か月前まで(出生後8週以内の育休は2週間前まで) | 書面または会社所定の電子フォーム |
| 育児休業申出に係る証明書類 | 申出時 | 母子手帳(出生予定日の確認)、住民票(子との続柄確認)など |
| 延長申出書 | 延長希望の場合、1歳到達日の2週間前まで | 保育所不承諾通知書などを添付 |
会社がハローワークに提出する書類(給付金関係)
| 書類名 | 提出期限 | 備考 |
|---|---|---|
| 育児休業給付金支給申請書 | 育休開始日から4か月以内の初回申請後、2か月ごとに申請 | 事業主経由で提出(本人申請も可) |
| 雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書 | 初回申請時 | 育休開始前6か月の賃金を記載 |
給付金の計算例
育児休業給付金の受給額をシミュレーションします。
【例】休業開始時の月収が40万円の場合
| 期間 | 支給率 | 月額受給額(概算) |
|---|---|---|
| 育休開始〜180日目まで | 67% | 268,000円/月 |
| 181日目以降 | 50% | 200,000円/月 |
※支給上限額・下限額は毎年8月1日に改定されます。2024年度の上限は67%適用時で310,143円/月です。
【2025年度注目の改正】
2025年4月より、「育児休業給付金の給付率引き上げ」に向けた法改正の動向があります(育休開始28日間は手取り100%相当を目指す制度設計)。最新情報は厚生労働省公式サイトまたはハローワークでご確認ください。
定年間際の育休取得をめぐるよくある誤解と正しい理解
誤解①「定年間際だから育休は認めなくていい」
❌ 誤り。年齢・定年の近さを理由に育休申請を拒否することは、育介法第6条・第10条に違反します。会社は原則として育休申請を拒否できず、拒否した場合は不利益取扱いとして違法になります。
誤解②「育休中は定年が来ても働き続けられる」
⚠️ 原則は誤り。育休中であっても定年制の効力は停止されません。定年到達日をもって雇用契約は終了するのが原則です。継続雇用を希望する場合は再雇用制度の手続きが必要です。
誤解③「再雇用後は育休給付金をすぐもらえる」
⚠️ 条件による。再雇用後の有期契約において育休給付金の受給を継続するには、雇用保険の被保険者期間の要件を満たすことが必要です。定年前の期間が通算される場合がありますが、必ずハローワークへの事前確認が必要です。
誤解④「男性は定年間際だから育休は関係ない」
❌ 誤り。育休は性別を問わず取得できる権利です(育介法第5条)。50代の男性従業員であっても要件を満たせば育休を取得できます。2022年改正の「産後パパ育休(出生時育児休業)」もあわせて確認してください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 定年が育休終了日の2か月後に迫っています。それでも育休を申請できますか?
A. はい、申請できます。育休取得権は定年年齢到達まで有効です。ただし定年到達日(育休終了日の2か月前)をもって雇用契約は終了します。継続雇用を希望する場合は、定年到達の3か月前までに再雇用制度の利用申出を会社に行ってください。
Q2. 育休中に定年退職した場合、育児休業給付金はどうなりますか?
A. 定年退職(雇用関係終了)をもって給付金の支給は停止されます。ただし、定年後に再雇用(有期契約)され育休を継続する場合は、雇用保険の被保険者資格を再取得したうえで新たな手続きを経て給付が再開される可能性があります。必ずハローワークにご相談ください。
Q3. 会社が継続雇用制度を設けていない場合、定年後の育休継続はどうなりますか?
A. 高年齢者雇用安定法第9条は、定年を65歳未満に設定している企業に継続雇用措置の実施を義務付けています。継続雇用制度を設けていない企業は法令違反の状態であり、制度整備が必要です。当該従業員については、まず社会保険労務士や労働局に相談することをお勧めします。
Q4. 定年延長を実施している会社では状況が変わりますか?
A. はい、変わります。定年が65歳以上に延長されている場合、育休終了日が定年到達日より前であれば定年到達による雇用終了の問題は生じません。また定年制を廃止している企業では、そもそも定年到達による雇用終了という問題は発生しません。
Q5. 有期契約社員が定年間際に育休を取得する場合の注意点は?
A. 有期契約社員は、契約期間終了時に雇用関係が終了します。定年と契約満了が重なる場合や、契約終了が育休期間中に見込まれる場合は、労働契約の更新が必要です。契約更新がなされない場合は育休給付金の支給も終了します。契約更新の意向を早期に確認し、書面で更新内容

